韓国のノルウェー産サーモン人気をひも解く! Mowiコリアマネジャーインタビュー
韓国では2018年にサーモンブームが起こり、NSC(ノルウェー水産物審議会)の調査によるとノルウェー産サーモンの輸入量は2022年に日本を逆転しました。しかも韓国の人口は日本の約半分。そのため年間輸入量を一人当たりに換算すると韓国は日本の約2.5倍消費している結果に!
今回は、Mowiコリアのマーケティングマネージャーであるクレアさんへのインタビューを通して、韓国のノルウェー産サーモンの人気をひも解いていきます。
こんにちは。クレアさん。モウイコリアでマーケティングをご担当とのことですが、自己紹介をお願いできますか?
ソウルにある大学を出たあとは海外でキッチン器具のメーカーに就職しました。それから何度か転職し、前職は電池のメーカーにいました。マーケティングに強い会社だったので、そこでの経験は私を非常に成長させてくれたと思います。
それから今の会社に至ります。入社前はサーモンにメーカーなんてあるの?ってレベルでした(笑)。しかし調べていくと、韓国にはサーモンがまだまだ広がる余地があり、さまざまなマーケティング活動に取り組めると感じて入社しました。
韓国でサーモンが人気の理由は何だと思いますか?
サーモンは骨が取ってあって、そのまま食べられますよね。そして脂がのっておいしい。韓国でもサーモンのお刺身がとても親しまれています。ただ、日本の人に比べると、とてもたくさんの量を食べるんです!普通のスーパーでも、1㎏はある半身のフィレが売られているくらいです。
サーモン人気が過熱して、2018年ごろにサーモンブームが若者の間で起きました。サーモン料理専門店がたくさんできたくらいです。当時は値段が安かったのも影響していますね。サーモン料理専門店では、お刺身はもちろんお寿司、サーモンサラダ、サーモン丼や太巻きといった料理が揃っています。
また韓国人にとって、サーモンはとても健康的な食べ物といった印象もあります。いろんなな栄養素が含まれていて、ヘルシーでダイエットにぴったり。このような理由があって、韓国ではサーモンが人気の魚になっていますね。
韓国の人がサーモンを選ぶ基準は何でしょうか?
韓国ではネットスーパーでもノルウェー産、チリ産、オーストラリア産などさまざまな産地のサーモンが取り扱われています。ただそのなかでもノルウェー産が人気です。韓国の人たちにとって、ノルウェー産の魚はとてもイメージが良いんです。キレイな環境で育っていて、安全で信頼できると思われており、とても好まれています。
ちなみに韓国には「生」や「解凍」と書かねばならないルールは無いんです。あまり意識されていないことかもしれません。ただ、ノルウェー産は鮮度が良いという印象があって、その点も判断材料になっていると思います。事実ノルウェー産は鮮度がバツグンですしね。
クレアさんオススメのサーモンレシピを教えてください。
韓国風海苔巻きのキンパを紹介します。私の特製キンパは“ご飯なし”だから、小腹が空いた時やカロリーなど食事を気にしている時にオススメなんですよ。
サーモン、野菜、卵、チーズを具材にして、海苔を巻くだけと、とっても簡単にできあがるのも特徴です。
また、その他にもオススメレシピはありますが、それらはモウイジャパンのインスタグラムで紹介していますのでぜひご覧ください。
モウイジャパン社員による韓国レポート
韓国のスーパーマーケットを見学して驚いたこと。それは、販売されているサーモンが大きいことでした。例えばサーモンの寿司パックだと、“ネタ”のサーモンの量が日本の2倍程度もあります。
刺身や寿司ではなく、さまざまなサーモンの総菜があったことも日本ではなかなか見られない光景でした。サーモンを乗せたいなり寿司、サーモンキンパ、そしてサーモンヌードル。韓国でのサーモン人気をまさに表しているな、と実感しました。
そしてサーモン料理専門店も訪問。外観はオシャレなカフェのようで、特にもの珍しい存在ではなく、街に溶け込んでいました。お客さんは若い女の人が多く見受けられ、ダイエットや美容効果に期待する方が多いのかな?と思ったり。
メニューはサーモンのお刺身やロールなど多種多用ですが、どれもボリュームが大きいことに驚きました。
「大きい」が韓国におけるサーモンのキーワード。クレアさんによると韓国の価値観「Bigger is good」(大きいことは良いことだ)が影響しているとのことです。韓国の電気屋さんでかなり大きなテレビや冷蔵庫を見かけたのもそのため。
健康・安全面、おいしさといったサーモンへの好印象×Bigger is goodな価値観が、韓国でのサーモンの消費をますます加速させていると感じました。
今回の韓国サーモンレポートをモウイジャパンのインスタグラムで紹介しています。